2008年7月から2年間、カリフォルニア大学バークレー校 公共政策大学院に留学しています。まとまりのないひとりごとです。


by knj79

Drill, Baby, Drill

民主党、共和党の党大会が終わっても、テレビは大統領選一色です。両候補が各地で遊説を開始したのを、テレビでも活発に取り上げています。

エネルギーについては、経済問題の次に位置づけられる(というか、ガソリン価格の急騰という点で密接に関連しているのですが)重要問題なので、両候補の遊説の中でもよく取り上げられています。

さて、マケイン候補やペイリン候補の演説の中で、よく、観客から
"Drill, baby, drill,..."
という歓声があがります。

穴を掘れ?

最初は何を叫んでいるのかわからなかったのですが、キャプションを見ると、掘れ、今すぐ掘れと叫んでいます。

これ、なんのことかというと、これまで環境保護等の理由により法律によって禁じられていたアメリカの沿岸(アラスカやメキシコ湾)にある油田開発を解禁して国内で石油を増産し、それによって石油自給率を高め、1ガロン4ドルに達するガソリン価格を下げよう、ということなのです。

マケイン候補はこれまでOffshore drilling禁止派として知られており、南極北極海の開発には引き続き反対していますが、アラスカ等の沿岸油田開発はやむなしというスタンスのようです。

オバマ候補はOffshore drilling自体に反対。この理由は、オバマ候補のシニアアドバイザーのDan Kammen教授の授業でも触れられていましたが、
・ Offshore drillingの環境コストは非常に大きい
・ アメリカの沿岸にはたいして石油は埋まっていないので石油自給率にもガソリン価格低下にもほとんど影響を与えない
ということです。

そう。実はアメリカの沿岸部には、たいして石油は埋まっていなくて、結構簡単に意味ないことがわかってしまうのです。要は、絶対量はそれなりにあるけど、アメリカのガソリン消費量があまりに大きすぎて、まさに「焼け石に水」なのです。(これは次回のエントリで計算して示してみます)

しかしながら、マケイン陣営はオバマ陣営のことを、このように批判します。

Our opponents say, again and again, that drilling will not solve all of America's energy problems—as if we all didn't know that already.

But the fact that drilling won't solve every problem is no excuse to do nothing at all.

Drill, Baby, Drill: Breaking Down Sarah Palin's VP Speech, September 4, US News

まあ、やれることは全部やれ、ということなのでしょうが、精神論を持ち出して効果の小さいことをやっても仕方ありません。GSPPの学生として、ここは数字を出してきちんと説明すべきですね(笑)。

以下次回。
[PR]
トラックバックURL : http://mppryugaku.exblog.jp/tb/8569869
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by baya at 2008-09-16 14:51 x
環境に対するインパクトはま逆だけど、その手の精神論って、どこかの国の温暖化対策と、ある意味よく似てるよね(笑) ちなみに、来年の南極条約協議国会議(毎年開催)は、条約締結の50周年で、しかもアメリカ(DC)で開催されます。今の南極条約環境保護議定書の下では、南極大陸での資源開発は禁止されてるんだけど(第7条)、今後の動向によっては、そこのreopenなんかもあり得るのかなぁ…?
Commented by knj79 at 2008-09-17 08:57
ある種。。感情的にならずにほんとに効果のあることを勇気をもってやる、あるいは勇気をもってやらないことが必要だと思います。
ていうかすみません!北極でした!ぼーっとしてました!本文修正しておきます!!
by knj79 | 2008-09-15 04:43 | アメリカ大統領選2008 | Trackback | Comments(2)