2008年7月から2年間、カリフォルニア大学バークレー校 公共政策大学院に留学しています。まとまりのないひとりごとです。


by knj79

物理学者が政府高官になることについて

ようやく一つ期末試験が終わったので一息ついて、記事をご紹介。

"Green Dream Team"

と呼ばれる、オバマ政権の環境担当チームの陣容がうまくまとめられた記事です。

Obama's 'green dream team' is warmly received

昨日お伝えしたChu先生を除き、全員がEPAのベテランたちです。

この中でやはりChu先生は異質な感じがしますが、このことは何を意味しているのでしょうか。ノーベル賞受賞者がアメリカ政府の高官になる初めての例なのに、科学技術や教育の担当大臣ではなく、エネルギー省の長官なのです。

これは、アメリカはエネルギー問題を技術のイノベーションで解決するのだ、というオバマ次期大統領の意思表明なのだと思います。

それは裏を返せば、(環境を専門とするものとしては言いにくいことではありますが)よく非難されるアメリカンライフスタイルの見直し「ではなく」という意思表示、とも言えます。

再生可能エネルギー、次世代自動車、バッテリー、スマートグリッド。どれも、科学技術面で何重ものブレイクスルーが求められるものばかり。Chu先生には、エネルギー問題への解決のために、世界トップのアメリカの科学技術力を陣頭指揮することが求められているのでしょう。

なお、アメリカにおけるエネルギー関係のR&D関係予算は、官民ともにオイルショック後ここ30年間減少し続けています(日本はこの30年間で大幅増)。落ち込んだアメリカのエネルギー関係のR&Dをこのチームがどう盛り返せるか、注目していきたいです。
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Commented by kazu at 2008-12-13 17:47 x
このChu先生、実は愛車フェラーリにガソリンをがぶがぶ飲ませているというウワサを聞いたのですが・・・。フェラーリを乗り回す学者という男っトコ前ぶりはいいのですが、長官ともなると笑っていいのか迷うところです。
Commented by knj79 at 2008-12-14 02:41
笑ってしまいましたが、でも真面目な話、アメリカの環境・エネルギー研究者ってこの生活様式を変えることは基本考えてないような気がします。ゴアも同じく批判されてましたもんね。
しかし、フェラーリを乗り回す先生、かっこいいですね。
Commented by Atlanta IT-B at 2008-12-16 14:50 x
こんにちは。
R&Dの話で思い出したんですが、最近読んだナノテク関係の本に書いてあったことで、アメリカではクリントン政権の時に「国会図書館の本をすべて角砂糖の大きさのメモリに入れられるようにする」と叫んで、巨額の予算をナノテク基礎研究に投入。一方の日本は、小さいものを作るのが得意というという自負からかナノテク研究には本格的に取り組まず、アメリカに大きく水をあけられた。
何が言いたいかというと、民主党政権のアメリカがR&Dに本格的に取り組むと恐ろしい底力があるんじゃないかと・・・ITもバイオもそうだし、古くはアポロ計画も民主党政権のときですよね。
ちょっと別の話になったかもしれませんが。3日遅れのコメントですみません。
Commented by knj79 at 2008-12-16 15:46
なるほど、ほんとにそうですね!
情報スーパーハイウェイ、アポロ、そして今回のエネルギーと、民主党は科学技術によるイノベーションが得意ですね。結局、民主党は、大学や企業の科学者コミュニティから強いサポートを受けて政策を作っているのだと思います。オバマ次期大統領も、サイエンスを理解していると科学者コミュニティからの評価が極めて高いと報道されていますし、産学官がスクラムを組んで本気で来ることは間違いでしょうね。
結局、おっしゃるとおりアメリカが本気になってR&Dに取り組んだら世界のどこもかなわないんだと思います。それは日本人が一番よく知っていますから。
by knj79 | 2008-12-13 14:10 | 環境政策 | Trackback | Comments(4)