2008年7月から2年間、カリフォルニア大学バークレー校 公共政策大学院に留学しています。まとまりのないひとりごとです。


by knj79

日米彼我の差:わからないことは聞け

日本の大学では、わからないことは自分で調べるのが基本だった。(さらに言えば、僕の前職でもそうだった。)

バークレーでは、違う。少なくとも今までの僕の経験上は違う。どんなに単純な質問でも、学生たちは臆せずに質問するし、教授もきちんとそれにこたえる。

日本では、「大学に入ったら(あるいは大学院に入ったら)、わからないことは自分で調べるべきだ」と、多くの人が言う。教える側だけでなく、教えられる側(学生)もそう思い込んでいる。でも、本当にそれが組織として、社会として、効率的か?もっと知・情報を組織全体で共有したほうが、アウトプットが出しやすくなるのではないのか?単に今まで自分がそう教えられてきたから、後輩や生徒にもそう指導しているわけではないのか?教える側が楽をするためのエクスキューズになっていないか?

目的と手段を取りちがえてはいけない。日本の組織が最大のアウトプットを出すために、最も適した知識共有のための規範(コード)は何か、きちんと考えなくちゃいけない。

じゃないと、世界中の優秀な学生はアメリカの大学院に流れちゃうよ。
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通学路にある学校。最近、空が夏の空になってきた。
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Commented by とむ at 2009-05-11 02:05 x
研究教育組織として、日本の大学院が学内・学外との知識共有を(国際競争を意識しつつ)どのように行っていくか、というのは結構重たい課題ですね。MITをまねて、OCWみたいなものを作ってたりしますが、大学院で形成される「学知」が社会にとってどういう位置づけを持つのか、明確なビジョンとマッチングが出来ていないと一過性のトレンドで終わりかねませんし。

日本の大学院教育は英あるいは独の個人指導を土台に、アメリカの科目制を取り入れるという発展のスタイルをしているため、どこかしら徒弟関係みたいなものが背景にありますし、自分で論文をまとめるために研究をするという姿勢が院生に求められる他、論文もどちらかというとじっくり論証するという性格が強い(昔の社会科学系の大著のようなもの)印象があります。アメリカナイズが進み、論文の生産量にも目が向けられ、実践・実証研究が増えてたりもしますが。

Commented by とむ at 2009-05-11 02:06 x
アメリカの大学院は全般的に先生との関係はフランクだと聞きますが、東海岸の名門校の場合、それでも最低限のマナーみたいなものはありますし(リーディング・アサインメントを咀嚼した上での質問をするとか)、ローやビジネスの場合だと、発言だけでなく、質問の質や授業へのインパクトが評価にフォードバックされるみたいなこともあるので。

それと、バークレーのリベラルさや、オープンネスは、全米トップ校の中でも抜きん出ていて、そこがバークレーの個性であり、同校の競争力の源泉だというのが一般的な受け止められ方だと理解してます(バークレー神話みたいなもんで、工学系の強い大学院ってそういうところ多いんじゃないか、と思ったりもしますが)。

ただ日本の大学院の場合、バイトやTA、自分の研究、就職活動を口実に、授業やゼミの準備をやってこない院生がいたりして、これでトップを狙っているのかと思うところもあったので、実学・実践偏重の風潮と大学院における「学知」のあり方のミスマッチの解消を社会・組織レベルで行うことがまず大事だと思います。
Commented by knj79 at 2009-05-11 12:58
おっしゃるとおり、うちの大学は特にオープンなのかもしれません。また、MBAに限らず、どの授業もparticipationがgradingの数十パーセントを占めますので、気合いを入れて質問するのも確かです。ただ、それを踏まえても、日本に比べて、教授に質問をすること、それに教授が答えることが教育の場として重視されているように思うんですよね。他の大学はどうなんだろう・・・。
Commented by Atlanta IT-B at 2009-05-12 13:05 x
なるほど・・・アメリカの大学ってそういうものですか・・・
ぼくの経験では、日本とアメリカで会社に勤務した経験として、アメリカ人って分からないことは、何でも上司に質問するし、上司も答えます。
一方、日本の場合は、仕事は先輩を見て覚えろ、みたいな職人気質の世界があり、あんまり質問しすぎると、あいつは馬鹿じゃないかみたいに陰で言われる雰囲気があります。
どっちがいいのか、一概には言えないと思いますが、このようなアメリカの会社の組織風土が、コーチングとか発揮能力評価のような経営手法を育ててきたのではないかと思っている今日この頃です。
Commented by Katsunori IHA at 2009-05-12 16:46 x
同感です!
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Final 頑張ってください!

Commented by knj79 at 2009-05-13 09:27
> Atlanta IT-Bさん
日本の組織では、質問するまえに十分調べることが必須だったように思います。おっしゃるとおり、どちらが良いかは一概には言えないと思いますが、アメリカはやる気がある人を落ちこぼれにさせない工夫があふれているなと感心しています。
> Katsunori IHAさん
ありがとうございます。がんばります。
by knj79 | 2009-05-11 00:45 | 公共政策大学院(GSPP) | Trackback | Comments(6)