2008年7月から2年間、カリフォルニア大学バークレー校 公共政策大学院に留学しています。まとまりのないひとりごとです。


by knj79

カリフォルニアの再生可能エネルギー:California RPSの現状

日本ではあまり知られていないかもしれないが、カリフォルニアの再生可能エネルギーの導入量は、日本の10年先を行っている。そしてその差はさらに広がっていく傾向をみせている。

実は、Renewable energy policy(再生可能エネルギー政策)の枠組み、政策手法に関しては、日本とカリフォルニアは非常に似ている。太陽電池に関しては、カリフォルニア州政府が日本の政策をまねているし、その逆もあるのだろう。とにかく、比較は簡単だ。そして、お互いに学ぶことも多い。

Renewable energy policyの制度設計の柱は、カリフォルニアも日本もRPSである。

RPS = Renewable Portofolio Standard

最近日本でなにかと評判の悪いこの制度であるが、経済学的にEfficientな優れた制度であり、悪いのはゴールの設定が低すぎるということだ。このあたりの制度設計については追って書きたい。

この制度の肝は、

・ Renewable Energyの定義を法律で定め、
・ その定義を満たすRenewable Energyの導入目標を法律で設定し、
・ 電力会社が自ら発電するか購入するかしてその目標を満たすよう努める
・ もし満たすことができなければ電力会社が罰金を支払う

というものである。2,3年のbanking, borrowingを許して柔軟な対応を認めている。

カリフォルニアでも日本でもあまりRenewalbe Energyの定義は変わらないので、単純に数字を比較すればお互いの国の進展がだいたいわかる。

日本の2012年までの目標は、販売電力量の1.6%をRenewable Energyとすること
カリフォルニアの2010年までの目標は、同20%とすること

そして現在、カリフォルニア州は、2020年までの目標を33%とする法案を州議会で審議中である。

(この中には、両国とも大型水力は含まない。)

実は、カリフォルニアではborrowingという制度を活用して実質的には2013年までに20%の目標を達成すればいいので、現状の達成状況はどの電力会社も10-15%といったところだ。その数字でも日本人としては驚きなのだが、さらになんとか目標を達成してペナルティを避けるべく、すごい勢いで数十、数百メガワット級の太陽光発電、太陽熱発電所、風力発電所、バイオマス発電所がカリフォルニア中で設置されている。だいたい自然エネルギーが豊富な地域にはT&D(Transmission & Distribution)がないところも多く、発電所をオンラインにするための投資も急ピッチで進んでいると報じられている。

カリフォルニアは自然エネルギーも土地も豊富ときていて、日本に比べれば格段に恵まれているので単純比較は難しい。しかし、制度設計、電力会社のインセンティブシステムなど、学ぶべき点が多いように思う。日本では正確に理解されていないように思うRenewable Energy Policyについて、カリフォルニアの制度をもとに少しずつではあるがお伝えしていきたい。
[PR]
by knj79 | 2009-06-08 01:42 | 環境政策