2008年7月から2年間、カリフォルニア大学バークレー校 公共政策大学院に留学しています。まとまりのないひとりごとです。


by knj79

カテゴリ:環境政策( 97 )

いわゆるポーター仮説

properly designed environmental standards can trigger innovation that may partially or more than fully offset the costs of complying with them. Such "innovation offsets," as we call them, can not only lower the net cost of meeting environmental regulations, but can even lead to absolute advantages over firms in foreign countries not subject to similar regulations. Innovation offsets will be common because reducing pollution is often coincident with improving the productivity with which resources are used. In short, firms can actually benefit from properly crafted environmental regulations that are more stringent (or are imposed earlier) than tbose faced by their competitors in other countries. By stimulating innovation, strict environmental regulations can actually enhance competitiveness.

Journal of Economic Perspectives—Volume 9, Number 4—Fall 1995—Pages 97-118
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by knj79 | 2009-09-28 14:45 | 環境政策 | Trackback | Comments(0)
経済学ゼミで執筆する論文の計画書&文献リストを月曜日にフリードマン先生に提出し、先ほど「Very good。今後修正もあるだろうが、この方向で進めるように」とのメールをいただいた。これでようやく本格的な調査に入れる。次は10月中旬に論文の進捗状況を発表し、ゼミのメンバーと先生から意見をもらう。

テーマは、インターンでの仕事の延長線上であり、APA(最終学期の修論)の題材にもつながるが、カリフォルニア州での再生可能エネルギー(RE)導入のための制度設計をする。RPS(現状)、ヨーロッパ型フィードインタリフ、そしてリバースオークションを活用したフィードインタリフが現時点での政策オプションだ。

論点としては、行政管理コストや取引コストも含めた経済効率性、イノベーションの促進(特に技術中立、技術狙い撃ち)、リバースオークションを使った情報の非対称性の解消とWindfall profitの防止、といったところ。

本来は他のテーマも考えたのだが、新たに制度設計をするには、現状の制度を深く理解している必要があり、そうするとインターンで扱ったこのテーマに落ち着いたという感じ。もう一つの個人指導(Independent Study)では、テーマは同じくしつつ、よりイノベーションの政策に特化した視点で論文を書くことになると思う。

日本で温室効果ガス25%削減(05年比30%削減)を達成するためには、国内削減分がどうなるにせよ、再生可能エネルギーの導入量は大幅に増加させないといけないだろう。カリフォルニア州の事例を題材に、市場メカニズムを使ってそのコストを最小化する手法を、理論的な絵空事ではなく、政治・行政的な実現可能性を含めて検討したい。
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by knj79 | 2009-09-27 14:01 | 環境政策 | Trackback | Comments(0)
ずいぶん時間が空いてしまったが、RPSとFIT(フィードインタリフ: 固定価格買取制度)の続き。

今学期の経済学ゼミでは、行動経済学・メカニズムデザインなどの学術的な知見をベースにしたこの分野の制度設計手法を論文を書いている。これからしばらくは、英語で書く前に、こちらで日本語で頭の整理をさせていただこうと思う。学術的な文献の調査はこれからなので、もし何かいい論文があれば教えていただけると嬉しい。

さて、世界中で再生可能エネルギー(Renewable Energy。以下RE)の導入促進を目指した政策が急ピッチで実行されている。カリフォルニア州では、先週ついにシュワルツネッガー知事が再生可能エネルギー(大型水力除く)の導入目標を総発電量の33%(2020年)にするExecutive Orderにサインした。現時点でのREの割合は15%程度なので、あと10年(厳密にはBorrowingできるので13年)でREを現在の2倍以上導入することが求められる。なお、この目標を達成できない電力・ガス会社は多額のペナルティを、未達成量に応じて支払う義務が発生する。

現在の日本でのRPS法の目標値は、2%に満たないが、今回の民主党への政権交代を受けて、日本でもREの導入がいよいよ本格的に始まる。その政策ツールとしてはFIT(フィードインタリフ)、補助金、税制などが考えられる。

それぞれの政策ツール(Policy Instruments)の詳細に入る前に、どのツールを選ぶかの基準(Criteria)を明確にしておくと、長期的に整合性のある政策を打つことができると思う。

Criteria 1.  目標とする再生可能エネルギーの導入を達成するために必要な費用

一義的には、この費用を最小化することが政策のゴールとなるだろう。そのためには、それぞれの技術オプション、及びロケーション(REの発電・送電コストは自然条件およびグリッドとの距離などに大きく依存する)についてマージナルコスト(限界費用)を算定し、マージナルコストカーブを描き、コストが低い順(つまりグラフの左側)から資金を投入していけば、他の条件が一定のもとでは費用は最小化される。

これがRPSがやろうとしていることである。

ただ、このマージナルコストカーブは技術革新によって下にシフトするので、この考え方はある一時点(たとえば1年間)での費用最小化を行うときに有効であるが、長期的な、動的な変化を考慮に入れることはできない。

REは既存の発電方法に比較してコストが高い。政策的にREを支援するのは、REによる電力のコストが、いわゆる環境価値(Environmental Attribute)を考慮した上で、長期的には既存の電力コストと同等になること(つまりGrid Parityが実現すること)を期待しているためである。このため、RE政策には技術政策の側面が加わる。

Criteria 2.  再生可能エネルギーの発電コストの削減速度

もちろん、Criteriaの1と2は別々に考えるべきことではなく、異時点間のトータルの費用の割引現在価値を最小化する問題としてとらえ、統合して考えるべきことである。このため、割引現在価値に直した費用がこの問題の一つの目的関数になると思う。

ただ、なぜあえて別々にCriteriaをたてたかというと、短期での費用最小化の観点と、長期でのイノベーション促進の両にらみで政策を立てる必要があることを強調するためである。

REの政策は技術開発などの不確定性が非常に大きい問題であることが背景にある。さらに、ほぼどのREについても、グリッドパリティを達成するためには10年といったタイムスパンではきかないくらいの時間が必要(風力は欧州ですでに達成しているという試算もあるが、それは例外)であるため、割引率の設定方法次第でこの最小化問題の解は大きく異なるという問題もある。このため、現実的には、ある一時点で将来のことを見通した計画を立てて実行するというよりは、その時々で意思決定は行いつつも、進行度合いをみながらフレキシブルに定期的な見直しをしていく必要がある。
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by knj79 | 2009-09-20 08:42 | 環境政策 | Trackback | Comments(0)
Environment and Technology from Policy and Business Perspectiveという授業で、アメリカの環境問題の歴史、思想、政策についての総復習を2週間でやった。週3回の授業の中で、毎回100ページ近くのリーディングが課されるという無茶なスケジュールだったが、こういう機会でもないとなかなかできないのでいい勉強になった。

恥ずかしながら、アメリカの政策について知らなかったこともいくつかある。その一つが、90年にUSEPAから出された環境影響の優先順位。アメリカは何にでも順位(ランキング)をつけることで有名だが、これも彼ららしいといえば彼ららしい。これはあくまでアメリカにおいての順位であって、激烈な公害が進行するアジアでは全くことなるランキングになるのだが、難しくとも課題の優先順位を明確にすることは、限られた行政資源を配分するために必要なことだろう。

基準は、The physical extent of the impacted area, The danger posed by the environmental change, The extent of exposure, and The penalty for making the wrong decisionの4つ。

結果はこちら。

Relatively High Priority
- Habitat alternation and destruction
- Species extinction
- Stratospheric ozone loss
- Global climate change

Medium Priority
- Herbicides and pesticides
- Pollution in rivers, lakes, and other surface waters, especially toxic chemicals, nutrients, biochemical oxygen demand, and turbidity
- Acid deposition
- Air toxics and smog

Relatively Low Priority
- Oil spills
- Groundwater pollution
- Radionuclides
- Acid runoff to surface waters
- Thermal pollution
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by knj79 | 2009-09-15 15:57 | 環境政策 | Trackback | Comments(0)

政策は誰が作るのか

いろいろあって何も書けなかったのだが、放置を続けるとこのまま書かなくなってしまいそうなので、とりあえず何か書こうと思う。

僕は今民間企業で働いているわけだが、扱っている内容は政策とビジネスにまたがる領域だ。チームのメンバーも、半数くらいが政府(州政府、ホワイトハウス、連邦政府機関)での勤務経験があり、政策系のシンクタンク・コンサルでの勤務も含めれば、その数はもっと増える。持っている学位も、MPP、MBA、JDの混成部隊。

このように、政策立案の分野で、官民の人材が入れ替わることを、リボルビングドアという。政府、企業のGovernment relations、大学、NGO、ロビイングファーム(ローファーム)、シンクタンク。場所は違えど、彼らがやっていることは、政策を作り、議会などの場で影響力を行使してその政策を実現させること。政策立案を担う政策プロフェッショナルの人材プールが、アメリカではとても分厚い。

政策は誰が作るのか。

アメリカでは、利害関係者全員、というのがその答えだと思う。政治学でいうところのPluralismである。民主主義国家である以上、各アクターがあらゆる手段を使ってその利害を政策に反映させるようとする。その総体が政策立案のプロセスだ。それを今のインターン先で実感している。

そして、同僚や同級生と話していると、どこにいようと、自分たちがやることは、自分の信じる政策を立案し、実施することなのだから、職を変わることにはあまりこだわりはないみたいだ。パブリックな仕事がしたいから、世の中にインパクトを与える仕事がしたいから、政策を作り続けたい。でも、その場所は、政府でも、ローファームでも、企業でもいい、というのが彼らの意見のようだ。さらにいえば、それぞれ違う立場から同じ問題を見てみたい、というのもあるらしい。

日本でも、政策に携わる人材は、それぞれの機関の特色を踏まえ、どこで自分が一番機能するか、輝けるかを考え、能動的にキャリアを選んでいく必要がある。そういう時代がもうそこまで来ている。
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by knj79 | 2009-07-11 17:55 | 環境政策 | Trackback | Comments(2)

長期的視点と短期的対応

「外部不経済の内部化とか、どんなにきれいごとを言っても、環境対策っていうのは企業や家計にとってはまぎれもない追加的なコストなんだよ」

前職でお世話になった経済学者の先生との議論の中で出てきた一言。先生は環境の分野で40年近く活躍されてきた大御所といってよい方で、だからこその現実を見つめた言葉だった。もちろん環境対策をしなくてよいということではなく、この厳然たる事実を前提としたうえで、環境政策を考えなければいけない、ということを熱心に説いておられた。

毎週購読しているEconomist誌の6月20日号で、日本政府のエルピーダ・JAL救済のことが記事になっていた。日本はこれまでイノベーションと品質の高さによって知られていたが、今ではゾンビ企業の救済を行うことで有名になっている、という論調だ。

完全競争市場で市場が効率的に機能する理由は、非効率な経営をしている企業は、効率的な経営をしている企業にとって代わられるためだ。それによって効率的な企業が財やサービスを生産し、家計と企業の利益(厚生)は最大化される。Economist誌の編集委員は、日本政府はその大原則に反して何をやっているのだと批判している。

他方で、国会や政府の雇用対策担当者としては、失業率が上昇する中でそれを看過することは考えられない。だからなんとか眼前の危機を回避するために企業救済に取り組む。アメリカでも、ヨーロッパでも、そしてもちろん日本でも、製造業が救済される。

このように、短期的な対応策と、長期的な解決策は、往々にして相反する。短期的には合理的な最適行動を続けることによって、長期的に袋小路に迷い込むことは多い。GMやクライスラーも、短期的には利幅が圧倒的に大きいSUVを作り続けることは合理的だった。市場がそれを求めていたから。いわゆるゆでガエルでたとえられる状況だ。

民主主義のプロセスでは、短期的な対応の方が、長期的な解決策よりも大きな支持を得、勝つことがほとんどだ。民主主義では、様々なアクターがそれぞれのリソースを使って意思決定にかかわることを認められている。政治力を有するアクターが、現状維持を可能にする短期的対応を目指してその力を行使することにより、大きな構造変化を求める長期的解決策を退ける。

だから、気候変動、再生可能エネルギーを含む環境対策が選ばれるためには、短期的な痛み(=企業及び家計に与えるコスト)を超えて、長期的な利益を生み出すことを明確に、わかりやすく示し、長期的な果実を手にする企業、家計を味方につけることが不可欠だ。そして、冒頭の先生の言葉のとおり、短期的な痛みはなくなることはないにせよ、社会全体としては最小化できるような制度設計をする必要がある。
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by knj79 | 2009-06-29 08:54 | 環境政策 | Trackback | Comments(2)
House Passes Bill to Address Threat of Climate Change

本日、アメリカの下院(House)で排出量取引を含む気候変動法案(American Clean Energy & Security Act of 2009)が僅差で可決された。次はこの案を上院の委員会にかけ、ヒアリング、審議がおこなわれる。

カリフォルニアにとっては、自分の州よりも弱い規制なので大きな影響はないような気がするが、カリフォルニアの温暖化対策法(AB32)や西部の州で行われる排出量取引との関係がどうなるのかきちんと理解できていないので、時間をとって調べてみたい。

日本での制度設計を前に、アメリカでの議論を消化しておきたい。

モントレーはいついっても穏やかで気持いい。
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by knj79 | 2009-06-27 13:21 | 環境政策 | Trackback | Comments(1)
環境・エネルギー業界は規制産業なので、法制度の変化に大きな影響を受ける。そしてこの分野は全米的にはもちろん、カリフォルニアでは特に動きが激しく、法制度もダイナミックに変化していく。企業は、議会や規制当局、そして政治プロセスにかかわる様々なアクターの動きを注視して経営戦略を立てる必要がある。

そんな中でインターンをしているので、制度を正確に理解することが絶対に必要だ。州政府と連邦政府の管轄(Jurisdiction)、新制度(政策)導入の合法性、あとここには書けないかなり複雑かつ細かなことまで理解しないと政策分析なんてできない。再生可能エネルギーのことはエネルギーに関する制度のごく一部でしかないから、その土台となる全体の制度について幅広く、そして必要な限りにおいて細部まで理解しようと努めている。

一般論として、一見して複雑怪奇に見える制度を正しく理解するこつがある(たとえば、日本人にとって、州政府と連邦政府の関係はなかなかに理解が難しい)。それは、制度設立当初からの歴史を順を追ってたどっていくこと、そして制度設計の裏にある思想-アメリカでは、多くの場合競争原理の導入-をおさえることである。

回り道にも見える方法だが、これが一番制度の狙いをクリアに理解することができる。

制度設計はうまくいくときもあればいかないときもある。歴史を学ぶなかで、カリフォルニアのすごいところは、失敗するリスクを負っても(そして実際失敗も結構するのだが)、よりよい制度を求め続けることだと思った。

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もう一枚会社の前のマーケットストリート。きれいな通りだ。
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by knj79 | 2009-06-23 16:55 | 環境政策 | Trackback | Comments(2)
効果的なフィードインタリフ(固定価格買い取り制度)とは

こちらの続き。

成功した、とされるヨーロッパのFITの買い取り価格の特徴は次の二点。

1.Technology specific, scale specific
2.Cost based

と書いた。これはどういうことかというと、再生可能エネルギーから発電した電力は、発電にかかったコストに妥当な利益("reasonable profit"という決まり文句を使う)を上乗せして電力会社が買い取りますよ、というものである。発電技術によっても、そのスケールによっても、さらにいうと場所によっても発電コストが変わってくるが、それに合わせて買い取り価格を変えるので、発電コストの高い技術でも利益がでる、というものだ。

以前、技術を狙い撃ちして支援するべきかというエントリを書いたが、FITというのは、まさに発電コストが高価な技術を狙い撃ちして支援する政策である。そして、FITと太陽光発電がだいたいセットで語られるのは、太陽光発電の発電コストが圧倒的に高価だからだ。

主要な再生可能エネルギーの中で、Roof top solarと呼ばれる住宅設置型太陽光発電の発電コストは、ずば抜けて高い。2007年で$0.50-0.70/kWh程度なので、風力、バイオマス、小水力等の主要再生可能エネルギーに比べると少なくとも4倍は高い。発電の規模が大きくなるにつれて太陽光発電でも発電コストは下がるが、それでも単なる価格競争なら他の再生可能エネルギーには勝てないのが通常だ。

そのため、再生可能エネルギー間の価格競争を促すRPS(Renewable Portfolio Standard)においては、太陽光発電が導入されることは少ない。ざっくりいってRPSとは、再生可能エネルギーの導入目標(需要量の10%、など)を政府が法律で定め、電力会社がその目標量だけ、「なるたけ安い費用で」誰かから購入するか、自分で発電するか、REC(Renewable Energy Credit。また後で説明します)を購入するかしてその目標を達成する制度である。

電力会社は「なるたけ安く」その目標を達成するために、定期的に再生可能エネルギーの発電(予定)者に対して購入希望の募集をし、発電者から提出された申請書の中から原則「売電価格が安い順に」長期購入契約を結んでいき、目標量に達したところで購入終了となる。

経済学的にいうと、マージナルコストカーブの上の契約を目標量(Quata)まで順々に結んでいくということである。

実際のRPSは価格だけでなく他の要素も勘案して購入するので、太陽光発電が入る余地はなくはない。しかし、RPSの原則は上で書いたように再生可能エネルギー間の価格競争が前提となる制度なので、「純粋なRPSによる太陽光発電の導入促進効果は薄い」ということになる。

要は、RPSは太陽光発電の導入を意図した制度ではないということを押さえておかないと、「RPSを導入しても太陽光発電の導入促進に効果がなかった」というような的外れな批判が起こってしまう。

このように、FITをRPSとのからみで位置づけるなら、RPSの競争原理では勝ち残れない、しかし将来性豊かな技術を支援するための制度といえる。ある種弱者救済的な色を持つ制度である。

ここまで読まれた方は、なぜFITを使って高いコストを払う必要があるのか、と考えられるかもしれないが、それはごもっとも。次回はそれについて書きます。

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写真の右上が、高層ビルが林立するサンフランシスコのフィナンシャルディストリクト。このビル群のまんなかで働いています。
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by knj79 | 2009-06-16 15:11 | 環境政策 | Trackback | Comments(0)
前回のエントリでも示したが、現在世界的に用いられるFITの定義は以下の通り。

太陽光パネルなど、再生可能エネルギーによる発電機器を導入した者が、電力会社と

① 契約時に決定する固定価格で、

② 発電した全量を電力会社が買い取ること

を定めた長期契約を結ぶ制度。

(注)①に関しては、MPR(Market Price Reference)からのプレミアムを固定するオランダ方式もありうる。

特に2005年以降のドイツとスペインでの太陽光発電の爆発的な増加により、注目を集めたFeed-in Tariff(固定価格買い取り制度。以下FIT)。

これまで再生可能エネルギーの導入をRPSを用いて進めてきたアメリカは、ヨーロッパで進むFITの導入を冷やかな眼で見ていた(といってもFITの元祖はやはりアメリカで、1970年代末に導入したPURPAである)。

しかし、ヨーロッパでの驚異的な成功を背にした政治的な後押しは、電力政策を所管するアメリカの州政府にFITの導入を検討しないことを許さないように見える(※)。カリフォルニアでFITが初めて導入されたのを皮切りに、州レベルではバーモント州、メイン州で導入されたほか、自治体レベルでもフロリダ州のGainesvile、ミシガン州やウィスコンシン州での電力会社レベルの取り組みも広がっている。このほか、今年の州議会では12州でFIT導入のための法案が提出され、審議が進んでいる。

(※)アメリカでは電力政策は州政府が所管し、新規に連邦法を制定しない限り連邦政府は口を出すことができない。

成功した、とされるヨーロッパのFITの買い取り価格の特徴は次の二点。

1.Technology specific, scale specific
2.Cost based

(続く)
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by knj79 | 2009-06-10 16:45 | 環境政策 | Trackback | Comments(0)