2008年7月から2年間、カリフォルニア大学バークレー校 公共政策大学院に留学しています。まとまりのないひとりごとです。


by knj79

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クラスメートと、アメリカやスタンフォードに関して
あれこれ話をしていて、まだアメリカ在住1か月ですが
「アメリカ社会ってこういうものなんじゃないか?」
という仮説をたててみたので、書きとめておきます。

所得でも、初等中等教育の学力でも、大学の財力でも
なんでもいいのですが、あらゆる指標には個人や団体
(小学校や大学、市町村など)ごとにばらつきがあります
よね。

①アメリカでは、全体を底上げしていこうという思想が
そもそもほとんどないんじゃないか。
指標の上の方をよりよくしていくことが基本的な理念
なのではないか。下の方をなんとかして救いあげようと
する思想は政府としてはあまりないのではないか。
(これに対して教会やNGOが一定のセーフティーネットと
して機能しているとは思います)
②そしてこれは、個人や団体の自律性を尊重するという
アメリカの原則からきているものなのではないか。

①に関しては、日本の政策とは基本的に正反対の思想だと思います。
「ウェブ進化論」の梅田望夫さんも同様のことを指摘されています。

結果、アメリカは、世界のトップを求める人たちには
この上なく素晴らしい環境を整え、ビジネス、研究、
教育、スポーツ、などなど、世界中の様々な分野の
「上の層」を引き寄せることに成功していると思います。
(これについては興味深い話を中国、韓国、台湾の友人から
たくさん聞いたので、また別途書きたいと思います。頭脳流出。)

初等教育、医療、大学などをみると、そう感じてしまうのです。

この仮説について、ご自身の経験からお考えのある方、
コメントいただけると嬉しいです。
ではでは。
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by knj79 | 2008-07-31 01:46 | その他 | Trackback | Comments(0)
現在、カリフォルニア州の電力政策について勉強しております。
もう少し勉強が進めば、こちらでご報告できるかと思います。
今日は、世界の電力に関する基礎データだけ。

1kWhの電力を発電するのに要する費用¢/kWh
(2004年、2005年時点で世界の発電量に占める割合)
石   炭: 3.5-6.0 (24.4%)
天然ガス: 4.0-6.3 (21.2%)
原子力 : 3.0-5.0 ( 6.5%)
風   力:4.5-14.0 (1.26%)
太陽電池:20-40★  (0.11%)

★のみ他の論文から抜粋。

再生可能エネルギーで現時点で戦える
可能性があるのは風力だけなんですね。
太陽電池は最低5分の1までコストダウンさせる必要があると。
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by knj79 | 2008-07-29 18:56 | 環境政策 | Trackback | Comments(0)

モントレーの休日

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by knj79 | 2008-07-28 03:19 | ベイエリア | Trackback | Comments(0)
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北カリフォルニアの3都市、バークレー、サンフランシスコ、スタンフォード
の位置関係はこんな感じになっております。
この地図に含まれる地域をベイエリア(Bay Area)と呼ぶようです。
700万人くらいが住む一大経済圏です。
スタンフォードのあるパロアルト周辺が、いわゆるシリコンバレー。
まっ平らなのに、なんでバレー(谷)なのかは僕に聞かないでください。

さらに、アメリカ全体からみると西海岸の半分より少し下に位置します。
旅行ででも来ない限り、場所が分かりにくいですよね。
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地図はグーグルさんからお借りしました。
グーグルって便利。
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by knj79 | 2008-07-25 13:32 | ベイエリア | Trackback | Comments(2)
UCバークレー公共政策大学院パンフレット(2007年版)

ようやく、進学先のUCバークレー公共政策大学院の建物とご対面!
写真では何度も見てきたものですので、「ああ、これが!」という感動が
ありました。
英語名は、Goldman School of Public Policy(GSPP)。
下の写真で2つ建物がうつっていますよね。この2つの建物がGSPPです。
右手に写っている建物が、かなり歴史的な建造物。
左手の建物が、5年ほど前に建築された建物。
両方とも、3階建の建物です。
建築の雑誌で中の写真も見ることができます。
ここでこれから、がんばっていきます。
どうぞよろしくお願いいたします>GSPP

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by knj79 | 2008-07-25 09:36 | 公共政策大学院(GSPP) | Trackback | Comments(0)

UCバークレー!



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by knj79 | 2008-07-24 19:33 | UCバークレー | Trackback | Comments(4)

気候変動と国際紛争

月曜日、もとスタンフォードロースクールのディレクターから
気候変動が引き起こす国際紛争というタイトルで、講義を受けました。
これまでのエントリでお話してきたESと紛争の話とぴったりリンクして
いたので、途中ですがご報告しようと思います。
(続く)

下の写真に写っているコイスタワーからみたサンフランシスコです。ちょっと中心地から遠いですが、コイスタワーには足を伸ばす価値はあると思いました。
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by knj79 | 2008-07-24 00:50 | 環境政策 | Trackback | Comments(0)
カリフォルニアは常夏だと思っている方は多いかと思います。
僕もそういう先入観があり、シリコンバレー在住の友人から
いくら警告されても、まあ、カリフォルニアの夏だし、半そでで
大丈夫だろうと踏んでおりました。

いやしかし、本当に寒いんです。ここ北カリフォルニアは。
霧がでないぶん暖かいといわれているスタンフォードでも、
昼は25℃まで上がったとしても朝晩は10℃前後まで下がります。

さらに、サンフランシスコに至っては、夏場の霧が温度を
下げるので、とんでもなく寒くなります。
たとえば今日の最高気温は16℃、最低気温は11℃です。
また、風が非常に強いまちなので、体感温度はもっと下。
もうやってられん!というくらい寒くなります。

サンフランシスコの天気を評して、スタンフォードの人は
必ずといっていいほどマークトウェインの言葉の引用をします。
(それくらい有名なんでしょう)
"The coldest winter I ever spent was a summer in San Francisco."


大げさではなく日本の10月、11月の気温とほぼ同じだと思いますので、
これからサンフランシスコ、バークレーやスタンフォードに
いらっしゃるかた、しっかりと秋冬物の服を持ってきてくださいね。

でも、サンフランシスコは素晴らしく美しい街でした。
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by knj79 | 2008-07-21 05:29 | ベイエリア | Trackback | Comments(2)
② セネガルのケースを続けて。

セネガルとモーリタニアはアフリカの西端に位置する国です。
1989年に、セネガルとモーリタニアとの国境を区切る
セネガル川流域において、紛争が起こりました。
この紛争は、人為的な資源配分の失敗による紛争の例として
説明されています。

FAO(国際連合食糧農業機関)が1982年に行った調査により、
人口増加を続けるセネガルとモーリタニアは、灌漑や肥料の
大幅な改善による農業効率向上なしに国民を食べさせて
いけないことが明らかになりました。(なるほど。)

これを受け、セネガル・モーリタニア両政府は、国際金融機関
から資金を得、セネガル川流域にダムを建設し、水力発電に活用し、
また耕地の生産性を向上させるための灌漑を行いました。

この結果、セネガル川から農業用の水を引くことができる(つまり
灌漑できる)地域の価値が急速に高まりました。
ここで、モーリタニア政府("white elite"と本文では記されています)は、
土地の所有権に関する法律を書き換え、黒人をその地域から追い出しました。
これは、モーリタニアの上層部はアラブ系白人のムーア人が抑えているという
黒人との人種間対立が背景にあります。

1989年、農業を行う土地を奪われたモーリタニアの黒人のムーア人への
怒りは頂点に達し、大暴動が起こりました。
ムーア人が所有する17,000の商店が破壊され、数千人が死傷する事態と
なりました。その結果、20万人の難民が両国にあふれました。

さらに、モーリタニア政府はセネガル川流域に住む黒人を"Senegalese"と
分類し、土地や家畜の所有権や市民権のはく奪を行いました。
”Senegalese"とされた人々は強制的にセネガルに追放され、彼らはさらに
国境付近での家畜の強奪や紛争を引き起こしました。

と、このように、本ケースは前々回のエントリで述べたESの3つの要因が絡み合って
引き起こしたものといえます。つまり、
① 人口増加とそれに伴う耕地の不足
② 再生可能資源の極端な分配・土地や家畜の所有権変更

特に、大規模灌漑プロジェクトに合わせて②を急激に行った結果、
既存の人種間対立をさらに悪化させ、紛争を
引き起こしたケースといえます。

(取り急ぎの乱文ですので、追って加筆修正します)

本文とは全然関係ないですが、Halfmoon Bayという近くの海岸に行ってきました。あいにくの天気でしたが、太平洋はよかったです。哲学的に何かを考え込むかもめもいました。
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by knj79 | 2008-07-21 02:42 | 環境政策 | Trackback | Comments(3)
では、ES(Environmental Scarcity)によって紛争が引き起こされる
具体的な事例を見てみましょう。

① バングラデシュ―アッサム
 
この50年間、バングラデシュの人口は増加しつづけており、、2025年までに
人口が1990年の2倍になると予想されています。増え続ける人口を養う
ために過耕作を続けた結果、良い耕作地が減り、それにともない食料生産量が
減ってしまいました。

十分な食料が得られない数百万人(!)のバングラデシュの人々は、
インドのアッサム地方に移住しました。
この膨大な数の移民は、受け入れ地域であるアッサム地方の政治経済に
大きな影響を与え、社会ストレスを増加させ、深刻な民族間、集団間の
紛争(Intergroup Conflict)を引き起こしました。

その一例としては、インドのLalung族(ヒンズー教徒)が、イスラム系移民に
対して、農地を奪われたことへの怒りから攻撃し、その結果1,700人の
移民がなくなったという事件もありました。

バングラディシュ政府はこのような環境難民のインドへの移住を防ぐことを
試みているものの、難民の流出は止まらず、インド国境での緊張は続いて
います。

この事例は、人口増加という要因から紛争が引き起こされた事例として
紹介されています。

② セネガル河川流域

次の事例は、食料生産を増加すべく実施した灌漑の大規模開発プロジェクト
が、結果として淡水という再生資源への市民のアクセスを逆に制限し、
紛争を引き起こしたというものです。

実は、このプロジェクトは①のような食糧生産の低下による環境難民を
防ぐために実施されたものだったのですが、結果としては集団間の紛争を
引き起こしてしまったのでした。
難しいものです。

(続く)

これも普通に授業をやっている大学の校舎です。いまだに観光地に来ている気がしてなりません。
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by knj79 | 2008-07-19 17:29 | 環境政策 | Trackback | Comments(3)