2008年7月から2年間、カリフォルニア大学バークレー校 公共政策大学院に留学しています。まとまりのないひとりごとです。


by knj79

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中間試験、迫る

授業開始から1か月がたち、今週から中間試験が目白押しです。
水曜日に統計、金曜に経済学がありますが、まずはずーっとミクロ経済学の勉強をしております。統計は大学時代に少しやったので。

そこから2週間ほどあけて、エネルギーの中間試験。11月に入って再度上記2科目の中間試験があります。なかなか休ませてくれません。

しかし、好きなことを好きなだけ勉強できる環境というのはなんとも楽しいものです。土日も結局経済学を勉強していましたが、飽きないものですね。

今週は一つの山場なので、がんばります!
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by knj79 | 2008-09-29 16:15 | 公共政策大学院(GSPP) | Trackback | Comments(0)

人々の資源論

友人が「人々の資源論」という本(の中の1章)を書いて、出版されました。

まだ読んでないので、ご紹介はできないのですが、やっぱり友人が活躍するのを見るのはうれしいですね。そして、学術書を書くのがいかに大変かも、身近で見ていて、よくわかりました。

僕も負けずにがんばらないと。
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by knj79 | 2008-09-29 11:47 | その他 | Trackback | Comments(0)
たったいま、大学のInstitute of Government Studyで開かれた、Presidential Debate(大統領選の討論会。これから3回にわたってテーマを決めて行われます)の上映会から帰ってきました。

大画面に討論会を映して、ピザやスナックがふるまわれてみんなで見ます。結構大きな部屋でしたが、立ち見、座り見もたくさんいて、熱気にあふれていました。ゆうに100人以上いたんじゃないかな。ここ以外でも学内のいくつかの場所で同じような上映会がおこなわれていたようです。

今回は外交をテーマにして、1時間半の熱戦。(最初はFinancial crisisの話でしたが)

マケイン候補は、これまでの実績を強調しつつ、オバマ候補の外交に関する無理解を指摘し続ける戦略。まあ、バークレーは完全に彼にとってアウェイですから、マケイン候補が過去の実績を強調するたびに、”OH NO!"とか失笑が起こっていましたが。僕の前に座っていた女の子は、マケイン候補が話すときはずーっと隣の人に文句いってました。

さてそれに対し、オバマ候補は、マケイン候補とブッシュ大統領の外交分野での失政を重ねて舌鋒鋭く批判するという展開。オバマ候補はさすがに話が明快でうまい。はじめての大舞台であの落ち着きはなんなんでしょう。また、たまに本当に伝えたいメッセージのときだけ、会場ではなく、カメラに向かって語りかけるのも効果的だと思いました。

さて、安全保障の文脈で、エネルギーについて盛んに取り上げられていたので、ちょっとまとめてみます。

まずは、両者とも、Energy independence(中東、ロシア、ベネズエラからの石油・天然ガス依存を減らすこと)と気候変動抑止のために、エネルギーが最重要アジェンダの一つであることは合意。

ロシアのグルジア(英語では「ジョージア」と発音します)侵攻は、"petro-dollars"(資源価格の高騰により得られた巨額の資金)を背景としており、両者とも危機感を募らせています。

さて、エネルギー自給率向上の手段として、オバマ候補は、代替エネルギー&クリーンコール&低燃費自動車に関する技術開発を進めるべきとの見解を表明。代替エネルギーは、太陽光、風力、バイオ燃料。

これに対し、マケイン候補はそれらに加えて2030年までに原発45基という提案。これには度肝を抜かれました。スリーマイル以降の無設置方針から転換したのはつい最近ですが(確かすでに20基弱新設を決めていましたよね)、これをさらに推し進める戦略。核燃料サイクルについても言及。

そして、Offshore drillingもマケイン候補が主張。これに対しては、オバマ候補が「世界の25%の石油を消費しているアメリカは、現在世界の3%しか石油を生産していない。石油の生産を多少増やしても解決策にはならない」と、以前のエントリでも書いたように主張。マケイン候補は「しかし一時のエネルギー危機の緩和になる」と切り返す。石油会社は当然儲かるけど、この点についてはマケイン候補の主張には無理があるのではないか。

やはり代替エネルギー推進の観点からは、オバマ候補の主張のほうが積極的。

仮にアメリカがエネルギー自給率を高めたいなら、「アメリカは石炭におけるサウジアラビアだ」とよくいわれるとおり(これがよくニュースで使われる表現なんです。)、うなるほど眠っている国産石炭の高効率利用を進める&原子力導入が実際的なんだろう。石炭で車は走らないので(ガス化か液化すれば走れるけど効率が悪い)、ガソリンをがぶ飲みしている運輸に関しては、電気自動車に5年後くらいに切り替えるのだろうか。

と、最近エネルギー自立(Energy independence)という言葉が、一日に何十回もニュース&CM(エネルギーに関する意見広告が信じられないくらい多いんです)で取り上げられるアメリカですが、それでも自給率は7割超えてますからねえ。さて日本のエネルギー自給率は約5%ですけど。

あ、今CNNで世論調査が出ました。さっき終わったばっかりなのに、早い!

「この討論会でマケインとオバマ、どちらが勝った?」
オバマ:51% マケイン:38%
(なんで足して100%じゃないのかな?)

「選挙ではマケインとオバマ、どちらが勝つと思う?」
オバマ:64% マケイン:36%

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さて、次は来週木曜日のバイデン候補対ペイリン候補。
ペイリン候補がどんなディベートをするのか正直想像がつきませんが、
次週からはバークレーの先生方からの解説付きらしいので、楽しみです。
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by knj79 | 2008-09-27 12:27 | アメリカ大統領選2008 | Trackback | Comments(2)

Will you please be quiet, please?

最近は勉強する場所として総合図書館がお気に入り。
図書館内にはパソコンが何百台かならんだメディアセンターというところがあって、大きなディスプレイで快適に宿題ができます。

そこで今日締め切りの宿題の追い込みをしていたところ、隣から何やら歌声が。

OMG。隣のニット帽をかぶった兄ちゃんが気持ちよさそうに歌い始めたではないですか。

「飲食禁止、静かに、電話は外でとる」ってデスクトップの壁紙に書いてるのにな。いくらリベラルでなんでもありなバークレーだからといって公共の場でそりゃないよ。

、宿題の締切を2時間後に控えて邪魔されたくなかったので、1分くらい(たぶん)たってたまりかねて右を向いて肩をたたき(先方、ヘッドホンを付けて音楽を聴いてます)、

"Will you please be quiet, please?"

"What? Say it again."

(聞こえてるだろに。)"Would you please be quiet? Please. We all are studying here."

"Oh I'm disappointed to hear that you are not happy with my song."

(んなわけないでしょ。)"Sorry about that. But I am working on my assignment."

(ヘッドホンをおいて、立ち去る兄ちゃん)

その後、周りの人たちで顔を見合せて、やれやれ。

あんまり日本には図書館で歌いだす人っていないですよね。勉強しすぎると変った人も出てくるということか。
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by knj79 | 2008-09-26 17:02 | UCバークレー | Trackback | Comments(0)
最近、環境問題、特に温暖化問題を疑問視する本がたくさん出版されているようです。インターネットでもいろんな意見があふれているのを見るにつけ、環境問題の難しさというか、本質を見るような思いがします。つれづれでまとめられないですが、まず書いてみます。

環境問題の何がどの程度問題かを事前に正確に知ることは、おそらく誰にもできません。顕在化した問題を吟味し、その時点での人類の英知を結集してその影響を「推測」することしかできません。残念ながらそれが現実です。
(温暖化に関しては、IPCCがその推測を行っていると理解しています)

でも、そこに苦しんでいる人や困っている人がいて、その原因が人間活動に伴うものである可能性が高い場合には、当事者としてはメカニズムの解明やその確からしさよりもまず行動に移したいと思うもの。僕はどちらかというとこっちのタイプですが、科学的な因果関係の確からしさを十分明らかにする必要があることは言うまでもありません。

個人的には、論争がおこって環境問題に関する世間の意識が高まるのはとてもいいことだと思っています。少なくとも、無関心よりはずっといい。

ただし、環境問題の影響評価や対策オプションの検討・提示まではサイエンスの世界でなされるので、誤解を恐れずに言うと、専門家にしかその真偽はわからない。
(もちろんコスト等の社会経済部分は別)

だから、世の中にあふれる言説も、基本的にはどこかの専門家が発した、限られた数の仮説が、いろいろな形で増幅されて蔓延しているわけです。そもそも問題が専門的過ぎて非専門家が意見を挟んだりする余地はないから。

じゃあ、①環境問題の影響や、②対策の効果 の二点の確からしさは専門家しかわからないとすれば、政策立案者も含めた非専門家はどう問題にかかわっていけばいいのか?

基本的には、

①ピアレビュー(研究者間の相互レビュー)を行う舞台を整え、反対派も含めて徹底的に議論してもらい、不確実性も含めて結論を提示してもらう。

②非専門家の中でも、一定数の政策立案者が中身を「本当に」理解できる体制を整える(省庁、大学、シンクタンク、民間企業等、複数のセクターに分かれているほうがよいのではないか)。

③使用するパラメータ(前提)等も含めてオープンにし、誰でも議論に参加できるようにする。

④当該政策立案者が専門家集団と社会(政治家+市民)との橋渡しをする。

ということではないかと思います。

wikipediaみたいなものでもいいのかもしれない。

でもこれってまさにIPCCがやっていることなんだろうな。
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by knj79 | 2008-09-26 08:59 | 環境政策 | Trackback | Comments(0)
バークレーの図書館の入口には、日本や中国、オーストラリア、イスラエルなど世界中の新聞の一面が展示されていて(20ヵ国くらい)、毎日トップニュースが何かをチェックするのが楽しく最近の日課です。

ここ1週間は、どこの国もFinancial crisis、Bailoutの記事ばかりだったのですが、ここ数日、日本を除くアジア太平洋の国々の一面は中国発のメラミン問題(Baby milk scandal)でおおわれています。

中国の一部の企業は、かなりの期間にわたり牛乳のたんぱく質濃度を偽装するためにメラミンという樹脂原料を入れ続けていたそうです。昔アメリカのペットフードの問題がありましたが、あの物質です。腎不全等を引き起こすとのこと。

シンガポールやマレーシアなど東南アジアの国々では、中国の乳製品の禁輸を開始したと報道は伝えています。

新聞の一面では、心配そうに病院で子供の診察を待つお母さんの写真が掲載されていました。加工食品になればいたるところに入ってきますし、僕だって摂取していたかもしれません。子供はどんな物質に対しても受ける影響が大人に比べてはるかに大きいわけですから、粉ミルクに入っていたという話が明らかになったとき、中国のお母さん方は悪夢を見ているような気持になったのではないでしょうか。

事実を隠ぺいすることなく、真相を解明してほしいと思います。それにしても、規模といい影響といいすさまじい事件です。
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by knj79 | 2008-09-25 14:41 | 環境政策 | Trackback | Comments(2)

これは宿題出しすぎだ

宿題に埋もれております。
ある程度予想していたことではありますが、毎日の予習(リーディングをしてくることを前提に授業を進めるので読まざるを得ない。)に加えて、週平均2本のレポート提出。加えて来週から中間試験があるのでそれに関する緊張感も。

こちらの大学の授業は、生徒が1日8時間くらい授業外で勉強することを前提に組まれているように思います。そして、授業での指名、レポート、中間テスト(1学期に2回ある)などの中だるみをさせない仕組み。やや詰め込みな感もありますが、短期集中でスキルを身につけている実感はあります。

ということで、宿題出しすぎじゃない?と思ったんですが、これはこれでうまく工夫されているんだと思います。
留学生にはややしんどいですが。。

下手するとこなしてしまうおそれがあるので、それはもったいない。
早くリズムをつかまなくてはと思っています。
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by knj79 | 2008-09-25 08:11 | 公共政策大学院(GSPP) | Trackback | Comments(0)

世界はフラクタル

前にこんなこと書きましたが、同じことが日本でだっていえるんですよね。

東京は日本中から若くて意欲と野心のある人材を吸い込んで、ますます繁栄しています。日本は落ち目でも、東京だけは栄える構図の根本は人材にあると思います。育ててもらった街に恩返しをしたいという気持ちがありつつ、自分のキャリアのことを考えると、活躍の場が与えられる東京に残りたいと思う。僕だって瀬戸内のまちからわざわざ東京に移ってきているわけで。

これって、要は途上国の優秀な人材がアメリカに残るメカニズムと一緒。途上国(地方)にしてみれば、手塩にかけて育てた若者をアメリカ(東京)が吸い取ってその果実だけ収穫する。不公平だ、ということになる。でも、意欲と野心と能力のある若者は、自らの意思で移動しているわけで、途上国(地元)にしばりつけることは究極的にはできない。

中国等の友人が持っている悩みと同じ気持ちをぼくも持っていたんでした。かように世界はフラクタルです。同じ現象が小さなスケールでも大きなスケールでもおこっています。
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by knj79 | 2008-09-24 18:49 | キャリア | Trackback | Comments(0)
毎度おなじみエネルギーと社会の授業で、第二次オイルショックの話になりました。時は1978年、イラン革命のあとイランが石油の輸出を停止し、石油価格が急騰しました(といっても、現在価格に直して60ドル程度で今より安い)。アメリカでは、Oil CrisisとかEnergy Crisisと呼びます。

ここでDan教授、しばし昔話。

「このころ、カーター大統領の支持率が急落してね。まずはこのOil Crisisで石油が高騰。さらにイラン革命でアメリカ人外交官50人以上が人質にとられて一年以上交渉が続いた。Iranian hostage crisisだね。Oil Crisisも、石油を人質にとられたわけだから、これだってHostage Crisisだ。危機に対して手も足も出ない大統領ってことで、批判が集中したよ」

さらに。

「しかもこのころ、日本に雇用を奪われて、自動車やコンピュータでも負けて、大変だったんだよ。Japan as NO1っていう本しってるかい?日本脅威論が叫ばれてたよ。しらない?」

しーん。(僕だけ手を挙げる)

「それでカーターはレーガンに負けちゃったんだ。
さて次行くよ。この写真のとおり、中国が今アフリカの石油掘削に一番力を入れている。それと同時に文化外交としてラジオ局を各地で開設もしている。アメリカが途上国に対して昔やってたことをみんなやってる。アメリカの世界戦略をたてていた人たちは、「ありゃわれわれがやってたことじゃないか」ってみんな驚いてる(笑)(以下略)」

あー、そりゃ22,3の学生は生まれてないから知らないだろうな。日本って昔は一人当たりGDPは世界一位だったんだよ、なんていっても信じないんじゃないかなあ?今じゃ一人当たり所得でもアメリカの8割だもんな。北欧や中東の国の6,7割だったりするからな。
僕らの世代が生まれてこのかた耳なれた世界第二の経済大国という言葉も、あと2年くらいでお別れです。環境を仕事にしている以上、別にGDPにこだわるわけではないですが、なんとなく日本のこの先についてちょっと考えこんでしまいました。また次のエントリででも、自分の考えをさらっと書いてみたいと思います。
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by knj79 | 2008-09-24 10:22 | キャリア | Trackback | Comments(0)
続きになりますが、うちの大学院がどういう人材育成を目指しているかについて。

Entrepreneurial Policy Analyst(起業家的な政策立案者)を目指しなさい、というのがうちの大学院のコンセプト。これには少し説明が必要だと思います。

ちょっと話はそれますが、こちらでよく目にするAnalystという職業。これは、英和辞書的に「現状を分析する人」という意味ではなく、「現状を分析した上で、具体的な行動につながる戦略を提案する人」というようにうちの大学院では使われています。諸葛孔明的な人を指します(イメージ)。

さて、大学院の入学式でも言われたのが、数字を操って満足する単なるテクニシャンにはなるな。分析に基づかない単なる政治屋にはなるな。ということです。経済学的・定量的な分析を行い、実際の社会に受け入れられるように実装し、その上で実際の社会を動かせ、ということを繰り返し言われます。

で、なんでEntrepreneurialかというと、社会にインパクトを与えるには、起業家的にリーダーシップをとって、声なき声を組織し、意思決定者(議員等)に働きかける必要がある。社会を動かしてなんぼだ、という意識を感じます。西海岸だからアントレプレナーっていう言葉が好きなだけでしょうか?
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by knj79 | 2008-09-23 04:52 | 公共政策大学院(GSPP) | Trackback | Comments(0)