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2008年7月から2年間、カリフォルニア大学バークレー校 公共政策大学院に留学しています。まとまりのないひとりごとです。


by knj79

秋学期の半分を終えて

ようやく一週間が終わりほっと一息。

10月に入って、中間試験と宿題とグループワークに追いたてられるように毎日が過ぎていきます。そうこうするうちに、8月27日に始まった秋学期も半分を終えようとしています。ブログに書いていなくてご報告しようと思っていたこと(環境・エネルギー関係のセミナーとか、友人と遊んだこととか)もいろいろあるのですが、腰を据えて書く時間がないまま埋もれていきそうな予感。

まとまりはないですが、つれづれに振り返ってみます。

ミクロ経済学(必修)
Choice and Demandが終了。ほぼ毎週宿題&中間試験の準備で問題をたくさんといたおかげで、結構理解できてると思う。経済学のように理論を積み上げて理解していくタイプの分野は、働きながらだとまどろっこしくて自習する気がおきなかったので、大学院で勉強できてよかったと思う。授業が非常にわかりやすく(教授は労働経済学の先生)、学生に人気。
家計、企業、政府というエージェントが、それぞれの制約条件の中で、それぞれの効用関数を最大化するよう動いていると仮定してモデル化。肝はインセンティブとコストベネフィット。
補助金や税制などに適用して、政策分析や立案にどう使うかを常に意識して教えられるので、とても面白い。
政策立案をする時の基本言語だと思う。

定量的政策分析(必修)
これも、政策分析、立案をどう定量的に行うか、という授業ですが、まずは統計・確率。問題をときまくって、記憶をよみがえらせているところです。アメリカ人はこの科目が苦手だからか、今のところ進行は遅め。でも、最近急激に速度が上がっている。

政治学(必修)
3段階に分かれていて、今2段階目。
第一段階は、政治学(Political Science)の基本をおさえて、ケースディスカッション&ポリシーメモの作成。毎回50ページくらいの政治学の重要文献を読み込み、その概念を実際に使って政策を作ったりロビイングの計画を作ったりする訓練はとても面白い。参加型の授業なので、毎回最低1回は発言するようにしている。
第二段階は、交渉学(Negotiation)。毎回授業内・授業外でクラスメートと実際に交渉する。これが、おもしろい!また今度書きたい。来年交渉学の授業をとりたいと思う。
第三段階は11月から。アメリカ連邦政府の予算案を通すロールプレイ。Budget Projectと呼ばれる、結構大変なグループプロジェクト。昨年の授業では、議論が白熱して泣き出す人もいたとか・・・。ちょっと不安。

エネルギーと社会(選択)
エネルギーに関する諸課題を多角的に「自ら」分析する力を身につける授業。宿題、中間テスト、期末テスト含めて、ワークロードは政治学と同程度にすさまじい。
でも、この授業もとても面白いから(つらいけど)大丈夫。
技術面(発電・送電・蓄電等)、政治経済面(NPV計算、発電所のプロジェクトファイナンス、規制緩和等)、途上国開発など本当に多面的に勉強する。うわさ通り非常にDemanding。文系の学生にも普通にランキンサイクルなどの熱力学の計算をやらせるのだが、必要な情報は授業のウェブサイトに掲載してあるので自分で見てとけ、ということらしい。まあ、(同級生を見る限り)無理な要求である。
授業はオバマのエネルギーアドバイザーであるDan Kammenが行っており、毎回300人が詰めかけて立ち見する超人気授業。

じつは、州立大ということで州レベルの話ばかりをされても困るなあと不安だったのですが、度の授業も連邦レベルの視点で物事を見ているので、杞憂だったとほっとしています。

もうちょっとちゃんと振り返るのは全部終わってからにします。
来週も宿題が3つ&中間テスト1つ。土日もがんばろっと。
by knj79 | 2008-10-18 15:39 | 公共政策大学院(GSPP)