記者の仕事の難しさ
2009年 06月 02日
別に記者さんたちを批判をするつもりはなくて、人事の制度上、仕方ないんだろうなと思う。たとえば僕が、全く土地勘のない内容の講義なり、会議なりを聞いて、まともにノートがとれるだろうか。分かりやすく人に伝えるのはもっと難しい。まずお手上げだ。そこまでの状況ではないにせよ、彼らの仕事はそれに近いものがあると想像する。困難な仕事だ。
記者一人がカバーする領域はおそろしく広く、それに加えて、職場(分野)のローテーションさえあるのだ。内容や背景に精通している人が書いているわけがない(と考えた方が無難だ)。彼らが伝えるプロであるのは認めるが、内容を理解していないものを書くのは困難だ。そして、読者であるわれわれが、それを的確に理解するのはさらに難しい。
さらに、これはエネルギー政策や環境政策の分野で顕著なのだが、経済学の常識のもとで政策が作られているので、その前提を知らずにポイントをつかみ、記事を書くのは困難だというのも今回発見したこと。
政治学の授業のゲストスピーカーで来てもらったバークレーのジャーナリストスクールの教授は、経済学でPh.Dを取り、ニューヨークタイムズで経済政策を長年追った方だった。政策も複雑化している今日、それを伝える側も専門化をしないと難しいのだろうなと思う。
そして、こちらは専門家からのアプローチだが、できるだけ内容を分かりやすく伝えること。分かってもらえなくてもなんどでもブリーフすること。あとは字数制限のないブログを書くこと。専門家の書くブログは、素晴らしいものが多い。